ラグビーの試合を見ていると、スクラムの最後尾からボールを持ち出して豪快に突進したり、バックス陣に混ざって華麗なパス回しに参加したりする背番号8の選手に目が留まることはありませんか?そのポジションこそが「ナンバーエイト(No.8)」です。フォワードの力強さとバックスのスピードを兼ね備えた、まさにチームの「エース」とも呼べる存在です。
ナンバーエイトは、攻守の両面でチームを支える重要なポジションですが、特に「攻撃」においては試合の流れを一気に変える大きな役割を担っています。屈強な体格で相手をなぎ倒して進む姿や、広い視野で味方を生かす器用なプレーは、観客を魅了してやみません。今回は、そんなナンバーエイトの攻撃における役割について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
ナンバーエイト(No.8)とは?攻撃の要となる理由

ラグビーにおいてナンバーエイト(No.8)は、フォワード(FW)とバックス(BK)をつなぐ重要なリンクプレーヤーとしての役割を持っています。スクラムの一番後ろに位置し、全体を見渡せる場所から戦況を判断するため、高い戦術眼とリーダーシップが求められるポジションです。チームによってはキャプテンを任されることも多く、精神的な支柱としても頼りにされています。
攻撃面においては、フォワードとしてのパワープレーはもちろん、バックスのようなスピードやハンドリングスキルも必要とされます。密集戦で体を張る泥臭い仕事から、広いスペースを駆け抜ける華やかなプレーまで、求められるタスクは多岐にわたります。まずは、なぜナンバーエイトが攻撃の要と呼ばれるのか、その基本的な特徴を見ていきましょう。
フォワードとバックスをつなぐリンクマン
ナンバーエイトの最大の特徴は、フォワードとバックスの中間に位置する「つなぎ役」としての機能です。フォワードが密集で獲得したボールを、スムーズにバックスへ供給することで、攻撃のリズムを生み出します。この連携がうまくいかないと、せっかくの攻撃チャンスが潰れてしまうこともあります。
例えば、ラックやモールといった密集からボールが出た瞬間、ナンバーエイトは次の攻撃方向を瞬時に判断します。近くのフォワードに突っ込ませるのか、それともバックスに展開して大きくゲイン(前進)を狙うのか。その判断スピードと正確なパスワークが、チームの攻撃力を大きく左右するのです。
また、時には自分自身がバックスラインに入り込み、余った人数として攻撃に参加することもあります。フォワードの強さを持ちながらバックスの動きも理解しているナンバーエイトがいることで、攻撃のオプションは無限に広がります。まさにチーム全体の潤滑油といえるでしょう。
フィジカルとスピードを兼ね備えた万能性
ナンバーエイトは、チーム内で最も身体能力が高い選手が務めることが多いポジションです。相手フォワードと互角に渡り合うための強靭なフィジカル(身体の強さ)はもちろん、一度抜け出したら独走できるだけのスピードも必要です。この「強さ」と「速さ」の両立こそが、ナンバーエイトの魅力であり武器です。
攻撃時には、相手ディフェンスの甘い部分を見つけて力ずくで突破することもあれば、スピードのミスマッチ(走力の差)を利用して相手フォワードを置き去りにすることもあります。このように状況に応じて異なる武器を使い分けられる万能性が、相手チームにとって大きな脅威となります。
現代ラグビーでは、ただ体が大きいだけの選手や、足が速いだけの選手ではナンバーエイトは務まりません。80分間走り続けるスタミナも含め、あらゆる能力が高レベルでバランスよく備わっていることが、攻撃の要として活躍するための条件となっているのです。
司令塔を助ける広い視野と判断力
攻撃を組み立てるのは主にスタンドオフ(10番)やスクラムハーフ(9番)といった「ハーフ団」の役割ですが、ナンバーエイトもまた、彼らを助ける重要な判断を担っています。スクラムの最後尾やフィールドの中央付近から全体を俯瞰することで、ハーフ団が見落としがちなスペースやチャンスを見つけ出すことができます。
例えば、相手ディフェンスが片側に寄っているときに、逆サイドへの攻撃を指示したり、自らボールを持って逆サイドへ走ったりすることで、攻撃の方向転換を行います。こうした瞬時の判断は、チーム全体が攻めあぐねているような膠着状態を打破するきっかけになります。
また、試合終盤の苦しい時間帯に、安全にボールをキープするのか、リスクを冒してトライを狙いにいくのかといった決断も迫られます。冷静かつ大胆な判断力を持つナンバーエイトがいるチームは、攻撃の迷いがなくなり、スムーズにトライラインへと迫ることができるのです。
ボールキャリアとしての突破力!最強のランナー

ナンバーエイトの攻撃における最大のハイライトといえば、やはりボールを持って相手ディフェンスに突っ込む「ボールキャリー」でしょう。チームの中で最もボールに触れる機会が多いフォワードの一人として、局面を打開する力強いランニングが期待されます。
ここでは、ナンバーエイトがいかにして相手の守備網を突破し、チームに勢いをもたらすのか、その具体的なプレーや技術について詳しく掘り下げていきます。単純な力勝負だけでなく、高度なスキルを駆使した突破術にも注目です。
相手ディフェンスを粉砕する強力な突進
ナンバーエイトに求められる第一の仕事は、ボールを持って前に出ること、つまり「ゲイン」することです。密集の近くでパスを受け、助走をつけて相手ディフェンスラインに激突します。この際、相手タックラーを弾き飛ばしたり、数人を引きずりながらでも前に進んだりするパワーが求められます。
このプレーは、単に距離を稼ぐだけでなく、相手ディフェンスに精神的なダメージを与える効果もあります。「あいつは止められない」と相手に思わせることができれば、次の攻撃で相手が及び腰になり、守備の連携が乱れやすくなります。チームの士気を高める意味でも、ファーストコンタクトでの勝利は非常に重要です。
また、ゴール前での攻防においては、ナンバーエイトの突進力が直接得点に結びつきます。あと数メートルでトライという場面で、迷わずボールを託されるのがこのポジション。相手の壁をこじ開けてトライをもぎ取る姿は、まさにチームの英雄といえるでしょう。
密集戦で見せるボディバランスと推進力
ラグビーの攻撃は、常に綺麗なスペースがあるわけではありません。むしろ、敵味方が入り乱れる密集地帯(ブレイクダウン周辺)での攻防が時間の多くを占めます。ナンバーエイトは、こうした狭いスペースでも確実に前に出るための優れたボディバランスを持っています。
タックルを受けた瞬間に倒れるのではなく、巧みな足運びで体勢を立て直し、さらに一歩、二歩と足をかき続けて前進します。これを「レッグドライブ」と呼びますが、一流のナンバーエイトはこのレッグドライブが非常に強力です。倒れそうで倒れない粘り強い走りが、味方のサポートが追いつく時間を作り出します。
さらに、タックルを受けながらも上半身を自由に使い、ボールを相手から遠い位置にキープする技術も重要です。これにより、相手にボールを奪われる「ジャッカル」のリスクを減らしつつ、確実なボールリサイクル(次の攻撃への継続)を可能にします。地味に見えるかもしれませんが、攻撃を継続させるために不可欠な能力です。
チャンスを広げるオフロードパスの技術
現代のナンバーエイトは、ただ突進するだけではありません。タックルを受けながら味方にパスを出す「オフロードパス」の技術も非常に高いレベルで求められます。自分が相手ディフェンスを引きつけておいて、フリーになった味方にボールを渡すことで、一気にビッグゲイン(大幅な前進)を生み出します。
ナンバーエイトは体が大きいため、相手は複数人で止めに来ることがよくあります。2人、3人と相手が集まってくれば、その分どこかにスペースが空いています。その隙を見逃さず、片手で器用にパスを通すプレーは、観客を沸かせるだけでなく、決定的なトライチャンスを演出します。
このプレーを成功させるには、強靭なフィジカルとハンドリングスキル(ボール扱いの上手さ)の両方が必要です。相手に掴まれてもボールを落とさない握力や、体勢が崩れても正確に投げる技術は、日々の練習で培われるものです。突進と見せかけてパスを放つ、その駆け引きもナンバーエイトの攻撃の醍醐味です。
トライを取り切る決定力と嗅覚
攻撃の最終目的はトライを取ることですが、ナンバーエイトにはその「フィニッシャー」としての役割も期待されます。バックスのウイングのようにサイドライン際を走り切ることもあれば、フォワードとしてゴールポストの根元にねじ込むこともあります。どのような形であれ、トライラインを越えるための「嗅覚」が鋭い選手が多いのが特徴です。
特に混戦の中で、「ここに行けばトライが取れる」というコースを一瞬で見つけ出す能力に長けています。相手のディフェンスが一瞬足踏みした隙や、連携が途切れたスペースを見逃しません。この嗅覚は、経験とセンスによって磨かれるもので、名選手と呼ばれるナンバーエイトは必ず持っている能力です。
また、味方がトライラインに迫った際のサポートプレーも光ります。誰かがタックルされて倒れそうになった瞬間、絶妙なタイミングで走り込んでパスを受け、そのままインゴールへ飛び込む。こうした「ごっつあんトライ」のように見えるプレーも、実は常にボールの行方を追い、最適な位置に走り込んでいるからこそ生まれるファインプレーなのです。
スクラムとラインアウト!セットプレーからの攻撃

ラグビーの試合再開の起点となる「セットプレー(スクラムとラインアウト)」は、攻撃の大きなチャンスです。ナンバーエイトはこれらのセットプレーにおいて、非常に特殊かつ重要な役割を担っています。特にスクラムにおいては、他のポジションにはできない独自の攻撃オプションを持っています。
ここでは、スクラムやラインアウトからナンバーエイトがどのように攻撃をスタートさせるのか、その戦術的な動きやテクニックについて解説します。サインプレーの起点となる動きを知れば、観戦がさらに面白くなるはずです。
スクラム最後尾からの「サイドアタック」
スクラムにおけるナンバーエイトの最大の見せ場は、足元にあるボールを拾い上げて自ら走り出す「サイドアタック(エイト単)」です。通常、スクラムのボールはスクラムハーフが取り出しますが、ナンバーエイトが自ら持ち出すことで、相手の意表を突き、ディフェンスの準備が整う前に攻撃を仕掛けることができます。
このプレーは、特に相手ゴール前でのスクラムで威力を発揮します。ゴールまであと数メートルという距離なら、パワーのあるナンバーエイトが加速して突っ込めば、止めるのは至難の業です。相手のフランカー(6番・7番)がスクラムに釘付けになっている一瞬の隙を狙って、サイドを駆け抜けるスピード感が魅力です。
ただし、タイミングを誤ると相手のスクラムハーフやバックローに捕まり、孤立してしまうリスクもあります。味方のスクラムが優勢で前に押しているときや、相手が油断している瞬間を見極める判断力が成功のカギとなります。
スクラムハーフとの連携「8-9」
ナンバーエイトとスクラムハーフ(9番)の連携プレーは「ハチキュウ(8-9)」と呼ばれ、スクラムからの攻撃の基本となります。ナンバーエイトがスクラムの最後尾でボールを足でキープし、相手ディフェンスを引きつけてからスクラムハーフにパスを出したり、逆にスクラムハーフが持ち出すおとりとなってナンバーエイトが突進したりと、様々なバリエーションがあります。
この連携において重要なのは、ナンバーエイトの「ボールコントロール(スクラムコントロール)」技術です。味方のスクラムが押されたり回されたりする中で、足を使ってボールを安全な位置にキープし続けるのは非常に高度な技術です。ボールが不用意に飛び出してしまうと、攻撃のチャンスが一転してピンチになりかねません。
安定したボール供給があって初めて、スクラムハーフは素早いパスアウトやランを選択できます。ナンバーエイトの足元の技術が、その後の華麗なバックス攻撃を支えているといっても過言ではありません。地味ながらも職人技が光る瞬間です。
ラインアウトの攻撃起点とデコイの動き
ラインアウトにおいても、ナンバーエイトは攻撃の重要なピースとなります。身長が高い選手が多いため、自らジャンパーとしてボールをキャッチすることもあれば、リフターとして味方を持ち上げることもあります。しかし、攻撃面で特に注目したいのは、ボールを確保した後の動きです。
ラインアウトからモールを形成する場合、ナンバーエイトは最後尾でボールを持ち、モールの進行方向をコントロールする「操縦士」の役割を担うことがあります。味方の塊を巧みに誘導し、相手の守備が薄い部分へ押し込んでトライを狙います。
また、ラインアウトからバックスにボールを展開する際には、おとり(デコイ)となって相手ディフェンスを引きつける動きも重要です。ナンバーエイトが勢いよく走り込むことで、相手は「突進してくる!」と警戒して内側に寄ります。その裏を通して外側のバックスにパスが渡れば、大きなチャンスが生まれます。ボールを持たなくても攻撃に貢献する、頭脳的なプレーです。
フィールドプレーでの多彩な攻撃オプション

セットプレーや密集戦だけでなく、広いフィールド全体を使ったプレー(フィールドプレー)でもナンバーエイトの攻撃力は輝きます。近年では、フォワードの枠を超えて、まるでバックスの一員のように振る舞うナンバーエイトも増えてきました。
ここでは、オープンフィールドでのランニングや、キック処理からのカウンターアタックなど、よりダイナミックな攻撃参加について見ていきます。彼らが自由に動き回ることで、チームのアタックは予測不可能なものになります。
キック処理からのカウンターアタック
相手が陣地を挽回するために蹴ってきたキックを、ナンバーエイトが処理する場面もよく見られます。バックスの選手(ウイングやフルバック)と連携して後ろに下がり、キャッチした後すぐに攻撃に転じる「カウンターアタック」は、見応えのあるプレーの一つです。
ナンバーエイトがカウンターを仕掛ける利点は、ミスマッチを作りやすいことです。キックを追いかけてきた相手の選手(チェイサー)が小柄なバックスだった場合、ナンバーエイトのパワーで弾き飛ばして突破できる可能性が高まります。逆に、相手がフォワードであれば、スピードで振り切ることも可能です。
また、キャッチした後に自分で攻めるだけでなく、ロングパスで展開したり、自らキックを蹴り返したりする器用な選手もいます。守備から攻撃への切り替え(トランジション)の局面で、ナンバーエイトの判断とスキルがビッグゲインを生み出します。
ワイドな展開でウイングのように走る
攻撃が展開され、ボールがグラウンドの端(大外)まで回ったとき、そこにナンバーエイトが待ち構えていることがあります。これを「エッジ」に立つと言いますが、サイドライン際でボールを受け、ウイング顔負けのスピードで独走トライを決めるシーンは圧巻です。
フォワードの選手は通常、グラウンドの中央付近(ミドルエリア)で仕事をすることが多いですが、機動力のあるナンバーエイトは広範囲をカバーします。相手ディフェンスからすると、外側のスペースに強力なランナーがいることは大きな脅威となり、守りの的を絞りづらくなります。
特にニュージーランドやオーストラリアなどの南半球のラグビーでは、こうしたワイドな位置取りをするナンバーエイトが多く見られます。フィニッシャーとしての能力を最大限に活かすための戦術的な配置であり、現代ラグビーのトレンドの一つともいえます。
ラック周辺でのピック&ゴー
派手なランプレーとは対照的に、ラック(密集)のすぐ脇を突く「ピック&ゴー」も重要な攻撃オプションです。ボールを拾い上げ(ピック)、そのまま低い姿勢で前に出る(ゴー)このプレーは、確実に数メートルずつ前進したい場面で多用されます。
ナンバーエイトはこのプレーにおいても中心的な役割を果たします。相手のディフェンスラインが整う前に素早く仕掛けたり、相手が疲れてきた時間帯に執拗に繰り返したりすることで、徐々に相手の体力を奪います。ボディコンタクトの強さが物を言うため、ナンバーエイトの独壇場ともいえるエリアです。
地味な前進に見えるかもしれませんが、この「ピック&ゴー」で相手ディフェンスを中央に寄せ集めることができれば、外側に大きなスペースが生まれます。次の瞬間にバックスがトライを取るための、最高のお膳立てとなるのです。チームのための献身的な攻撃参加といえるでしょう。
世界と日本の有名ナンバーエイトから学ぶ攻撃スタイル

ここまでナンバーエイトの役割について解説してきましたが、実際の選手のプレーを見るのが一番の近道です。世界には個性豊かなナンバーエイトがたくさんいますが、それぞれ得意とする攻撃スタイルが異なります。
最後に、日本代表や世界のトップレベルで活躍する選手たちを例に挙げ、彼らがどのようなプレーで観客を沸かせているのかを紹介します。具体的な選手をイメージすることで、ナンバーエイトの攻撃の魅力がより深く理解できるでしょう。
姫野和樹選手の突破力と「ジャッカル」
日本代表のナンバーエイトとしておなじみの姫野和樹選手。彼の代名詞といえば、ボールを奪い取る守備のプレー「ジャッカル」ですが、攻撃面での貢献度も計り知れません。彼の最大の武器は、何と言ってもその爆発的な突進力です。
ボールを持った瞬間の加速と、相手に当たった後の「あと一歩」の踏み込みの強さは世界レベルです。タックルを受けても簡単には倒れず、相手を引きずりながら前に進む姿は、チーム全体に勇気を与えます。また、タックルを外すステップワークや、倒れながら味方にパスをつなぐオフロードパスも得意としており、攻撃の起点として欠かせない存在です。
ジャッカルでボールを奪い、即座に攻撃に転じて自ら走り出す。攻守が一体となった彼のプレースタイルは、現代の理想的なナンバーエイト像の一つといえるでしょう。
アマナキ・レレイ・マフィ選手のフィジカルモンスター
同じく日本代表で活躍してきたアマナキ・レレイ・マフィ選手は、規格外のパワーを持つ「フィジカルモンスター」として知られています。彼がボールを持つと、スタジアムの空気が一変するほどの迫力があります。
彼の攻撃スタイルの特徴は、圧倒的な破壊力です。相手ディフェンスラインの真ん中を正面突破し、強引に道を切り開きます。一度スピードに乗ったマフィ選手を止めるには、相手も2人、3人でタックルにいかなければなりません。その結果、他の場所にスペースが生まれ、味方のトライにつながるのです。
また、長い腕を活かしたハンドオフ(相手を片手で突き放すプレー)も強力で、相手を寄せ付けない強さを見せつけます。シンプルですが、ラグビーの原点ともいえる「力強さ」を体現している選手です。
世界のレジェンドたちが見せる多彩な攻撃
世界に目を向けると、さらに多様なスタイルのナンバーエイトが存在します。例えば、元ニュージーランド代表キャプテンのキアラン・リード選手は、広いスペースでのランニングと、バックス並みのパススキルを兼ね備えた万能型でした。サイドライン際でラストパスを出してトライを演出する姿は、従来のフォワードのイメージを覆すものでした。
また、同じくニュージーランドのアーディー・サヴェア選手は、小柄ながらも驚異的な脚力(レッグドライブ)で有名です。タックルされても決して足が止まらず、地面を這うようにして前に進む独特のスタイルは、世界中のファンを驚かせています。
南アフリカのドウェイン・フェルミューレン選手のような、重戦車のごとく突き進むクラシックスタイルも依然として健在です。このように、選手ごとの個性が色濃く出るのもナンバーエイトの面白いところであり、それぞれの「攻撃の美学」を楽しむことができます。
ナンバーエイトの攻撃役割まとめ
ナンバーエイト(No.8)は、ラグビーのポジションの中でも特に攻撃において多彩な役割を持つ花形ポジションです。フォワードとしての力強さで相手を突破し、バックスとしての器用さでチャンスを広げる、まさに「スーパーマン」のような存在です。
攻撃における主な役割を振り返ると、以下の点がポイントとなります。
・フォワードとバックスをつなぐリンクプレーヤー
・ボールを持って相手ディフェンスを破壊する突破役(ボールキャリア)
・スクラムやラインアウトからのサインプレーの起点
・フィールド全体を走り回り、トライを生み出す決定力
試合を観戦する際は、ぜひスクラムの最後尾にいる背番号8に注目してみてください。「次は自分で持ち出すのか?」「パスをするのか?」と予想しながら見ることで、ラグビーの奥深い戦術や駆け引きがより楽しめるようになります。チームの命運を握るナンバーエイトの攻撃的なプレーから目が離せません。


