ラグビー日本代表の試合を見ていて、ひときわ存在感を放つ選手がいませんか?スクラムの最前列で体を張り、泥臭いプレーを黙々と続ける大きな背中。試合後のインタビューでも表情を崩さないその姿から、「笑わない男」として一躍国民的スターとなったのが稲垣啓太選手です。
2019年のラグビーワールドカップ日本大会での大活躍をきっかけに、ラグビーファンだけでなく、多くの人々が彼に魅了されました。しかし、稲垣選手の魅力は「笑わない」キャラクターだけではありません。世界レベルのフィジカル、驚異的な運動量、そしてグラウンド外で見せる抜群のファッションセンスや愛妻家としての一面など、知れば知るほど好きになる要素がたくさん詰まっています。
この記事では、稲垣啓太選手のラグビーキャリアから、プレースタイルの凄さ、こだわりの私生活、そしてモデルの妻・新井貴子さんとの素敵な関係まで、あらゆる角度から「稲垣ラグビー」の全貌を徹底的に解説します。これを読めば、次の試合観戦がもっと楽しくなること間違いなしです!
稲垣啓太選手とは?ラグビー界の「笑わない男」のプロフィール

まずは、稲垣啓太選手がどのような人物なのか、基本的なプロフィールと経歴から振り返っていきましょう。屈強な身体と無骨なキャラクターはどのようにして作られたのでしょうか。
新潟から世界へ!基本プロフィールと経歴
稲垣啓太(いながき けいた)選手は、1990年6月2日生まれ、新潟県新潟市(旧新津市)の出身です。身長186cm、体重116kgという恵まれた体格を持っていますが、実は幼少期から規格外のエピソードを持っています。幼稚園の頃にはすでに体重が40kg近くあり、遊戯室の床を踏み抜いてしまったという伝説があるほどです。
スポーツ万能な少年時代を過ごしましたが、意外なことに最初は野球少年でした。中学時代まではキャッチャーとして活躍し、強肩強打で知られていました。しかし、兄の影響でラグビーに興味を持ち、地元の名門・新潟工業高校への進学を機に本格的にラグビーの道へと進みます。
高校時代から頭角を現し、高校日本代表候補にも選出。その後、ラグビーの名門である関東学院大学へ進学し、キャプテンも務めました。大学時代にはチームの2部降格という大きな挫折も経験しましたが、その悔しさをバネにパナソニック ワイルドナイツ(現・埼玉パナソニックワイルドナイツ)へ加入。プロとしてのキャリアをスタートさせると、ルーキーイヤーからレギュラーを獲得し、日本代表へと駆け上がっていきました。
ポジション「プロップ」の役割とは?稲垣選手が担う重責
稲垣選手のポジションは、フォワード(FW)の最前列である「プロップ(PR)」です。背番号は1番(左プロップ)をつけることが多く、スクラムを組む際には相手チームの選手と直接頭を突き合わせ、凄まじい圧力を受け止める役割を担っています。
ラグビーにおいてプロップは「縁の下の力持ち」と言われるポジションです。スクラムの安定はチームの攻撃の基盤であり、ここが崩れると試合になりません。体重100kgを超える大男たちが全力で押し合うスクラムの中心で、稲垣選手は決して押し負けない強靭な首と足腰でチームを支えています。
プロップ(Prop)の語源
「支柱」や「支える」という意味があります。その名の通り、スクラムを支え、ラインアウトではジャンパーを持ち上げる土台となり、文字通りチームの柱となる重要なポジションです。
所属チーム「埼玉パナソニックワイルドナイツ」での不動の地位
稲垣選手が所属しているのは、ジャパンラグビー リーグワンの強豪「埼玉パナソニックワイルドナイツ」です。数多くの日本代表選手を輩出しているスター軍団の中でも、稲垣選手は絶対的な主力として君臨しています。
入団1年目から新人賞を獲得し、トップリーグ(現リーグワン)のベストフィフティーンには、なんと9シーズン連続で選出されるという偉業を成し遂げています。これは日本ラグビー界においても異例の記録であり、彼がいかに長期間にわたってトップレベルのパフォーマンスを維持し続けているかの証明です。
ワイルドナイツのロビー・ディーンズ監督からも絶大な信頼を寄せられており、怪我がない限りスターティングメンバーとして名を連ねます。常勝軍団のワイルドナイツにおいて、稲垣選手がスクラムの最前列にいることの安心感は計り知れません。
なぜ笑わない?「笑わない男」の誕生秘話とキャラクター
「笑わない男」というニックネームが定着したのは、2019年のラグビーワールドカップ日本大会の頃でした。日本代表が快進撃を続ける中、勝利後のインタビューや集合写真でも一切笑顔を見せない稲垣選手の姿が注目を集めました。
メディアがこぞって「なぜ笑わないのか?」と取り上げましたが、本人は「試合中は笑う必要がない」「まだ何も成し遂げていない」といったストイックな姿勢を貫いていました。しかし、それが逆に「面白い」「カッコいい」と話題になり、バラエティ番組などでもいじられる愛されキャラクターへと進化しました。
実は、全く笑わないわけではありません。チームメイトのSNSや、ふとした瞬間に見せる僅かな微笑みは「奇跡の笑顔」としてファンの間でレアカードのように扱われています。このギャップこそが、稲垣選手が多くの人に愛される最大の理由の一つと言えるでしょう。
ラグビー日本代表としての軌跡とプレースタイル

「笑わない男」というキャラクターが先行しがちですが、稲垣啓太選手の真価はそのプレー内容にあります。世界の名だたる強豪国からも一目置かれる、彼の実力とプレースタイルの秘密に迫ります。
2019年W杯スコットランド戦!語り継がれる「奇跡のトライ」
稲垣選手のキャリアを語る上で欠かせないのが、2019年ラグビーワールドカップのスコットランド戦で見せた、日本代表初トライです。この試合は、日本が史上初のベスト8進出をかけた運命の大一番でした。
前半、相手ゴール前で日本代表が波状攻撃を仕掛ける中、ボールを受けた稲垣選手は相手ディフェンス数人に囲まれながらもそのままインゴールへ飛び込みました。実はこのトライ、プロップである稲垣選手がボールを持つまでの過程が素晴らしく、チーム全員でパスをつないだ美しい連携プレーのフィニッシュでした。
代表キャップ数(試合出場数)を重ねながらも、それまで一度もトライがなかった稲垣選手にとって、これが待望の代表初トライ。しかも、それが日本ラグビーの歴史を変える重要な試合で生まれたことに、多くのファンが感動し、涙しました。このトライは、彼の「献身性」が報われた瞬間として、今でも名シーンとして語り継がれています。
世界も驚く運動量!タックルとボールキャリーの凄み
現代ラグビーにおいて、プロップにはスクラムだけでなく、フィールドプレーでの貢献も求められます。その点において、稲垣選手は世界トップクラスの能力を持っています。特筆すべきはその「運動量(ワークレート)」です。
体重115kgを超える巨体でありながら、80分間走り続け、グラウンドの至る所に顔を出します。ブレイクダウン(ボールの争奪戦)への集散が非常に速く、相手よりも早くポイントに入って味方のボールを守ります。また、ボールを持った時の突進力(ボールキャリー)も強力で、相手ディフェンスを数メートル押し込んで味方に勢いを与えます。
さらにすごいのが、ミスの少なさです。ハンドリングエラー(ボールを落とすミス)が極端に少なく、確実にボールをキープして次のプレーにつなげる安定感は、日本代表の攻撃のリズムを作る上で欠かせない要素となっています。
スクラムの最前列!相手を圧倒するフィジカルと技術
もちろん、本職であるスクラムの強さも折り紙付きです。稲垣選手は左プロップとして、相手の右プロップおよびフッカーと対峙します。スクラムは単なる力比べではなく、足の位置、首の角度、ヒットする瞬間のタイミングなど、緻密な技術が求められる世界です。
稲垣選手は、強靭な下半身と体幹の強さを活かし、相手の圧力を真っ向から受け止めます。そして、じわじわと相手を押し込み、崩すことで味方のペナルティを誘ったり、ボールを奪取したりします。特に、海外の大型選手に対しても一歩も引かない姿勢は頼もしい限りです。
スクラムを組む際、彼は決して派手なパフォーマンスはしません。静かにセットし、レフリーの「エンゲージ」の声とともに爆発的な力を発揮します。この職人のような仕事ぶりが、多くのラグビー通を唸らせているのです。
チームのために体を張り続ける「献身性」の真髄
稲垣選手のプレーを象徴する言葉、それが「献身」です。彼のプレーデータの多くは、タックル回数やラックへの参加回数など、目立たない数字に表れます。
味方が抜かれたらすぐにカバーに入り、相手の強力なランナーが突っ込んできたら身を挺して止め、攻撃時には倒されてもすぐに起き上がって次のサポートへ走る。こうした「泥臭い仕事」を誰よりも高いレベルで、誰よりも多くこなすのが稲垣啓太という選手です。
稲垣啓太選手の意外な素顔と「おしゃれ番長」の一面

グラウンド上では泥まみれで戦う戦士ですが、ユニフォームを脱ぐとその印象は一変します。「おしゃれ番長」と呼ばれるほどのファッション好きであり、独自の美学を持つ稲垣選手のプライベートな一面を紹介します。
グラウンド外では別人?プロ顔負けのファッションセンス
稲垣選手の私服姿を見たことがありますか?彼のファッションは、ラグビー選手という枠を超え、まるでモデルのようなスタイリッシュさがあります。基本的には「黒(ブラック)」を基調としたコーディネートを好み、モード系やストリート系のブランドを巧みに着こなします。
自身のSNSでは度々私服ショットを公開しており、その立ち姿やポージングはプロ顔負け。身長186cmの長身と鍛え上げられた肉体が、洋服をより美しく見せています。「自分に似合うものを知っている」という大人の余裕が感じられるスタイルです。
愛用ブランドや時計へのこだわり
彼が愛用するアイテムには、強いこだわりが見られます。特に有名なのが、革ジャン(ライダースジャケット)です。イギリスの老舗ブランド「Lewis Leathers(ルイスレザー)」などを愛用しており、体に馴染むまで着込む姿は男のロマンを感じさせます。
また、時計やジュエリーに対する造詣も深く、スイスの高級時計ブランド「Chopard(ショパール)」のアンバサダーも務めています。ラグジュアリースポーツウォッチ「アルパイン イーグル」を着用したビジュアルは、彼の力強さと洗練された雰囲気が見事にマッチしており、ファッション業界からも高く評価されています。
「良いものを長く使う」「自分のスタイルを貫く」という姿勢は、彼のラグビーに対する真摯な姿勢とも重なる部分があるかもしれません。
意外な趣味とチームメイトが明かす「実は優しい」一面
強面な見た目とは裏腹に、稲垣選手には意外な趣味があります。その一つが「コーヒー」です。遠征先にもコーヒーミルを持参し、自分で豆を挽いて淹れるほどのこだわりよう。カフェ巡りも好きで、美味しいコーヒーを求めて様々な場所を訪れるそうです。
また、チームメイトからは「実はめちゃくちゃ優しい」「気配りの人」という証言が多数寄せられています。後輩をご飯に連れて行ったり、悩み相談に乗ったりと、兄貴分として慕われています。特に、日本代表のチームメイトである堀江翔太選手や福岡堅樹さん(元選手)らとは非常に仲が良く、彼らと一緒にいるときはリラックスした表情を見せることが多いです。
バラエティ番組で見せるユーモアとファンへの神対応
「笑わない男」としてテレビ出演が増えましたが、稲垣選手のコメント力やユーモアのセンスは抜群です。お笑い芸人からのいじりにも絶妙なタイミングで無表情のまま返し、スタジオの爆笑を誘います。
ファンへの対応も非常に丁寧で知られています。試合会場でのサインや写真撮影には時間の許す限り応じ、子供のファンには目線を合わせて接する姿がよく見られます。無愛想に見えて実はサービス精神旺盛、そんな人柄の良さが、ファンを惹きつけて離さない理由なのです。
新井貴子さんとの結婚と私生活の充実

2022年1月、稲垣選手はモデルの新井貴子(あらい きこ)さんとの結婚を発表しました。このニュースはビッグカップルの誕生として大きな話題となりました。ここでは、二人の素敵な関係性について触れていきます。
モデル・新井貴子さんとの馴れ初めと結婚発表
お相手の新井貴子さんは、パリコレなどの世界の舞台で活躍するトップモデルです。二人の出会いは知人の紹介だったと言われていますが、お互いに「プロフェッショナル」としてそれぞれの分野で戦っている姿に惹かれ合ったようです。
結婚発表の際、稲垣選手はSNSでツーショット写真を公開。黒のタートルネックで揃えたリンクコーデが非常にスタイリッシュで、「カッコよすぎる夫婦」「お似合いすぎる」と祝福のコメントが殺到しました。結婚後も、新井さんが試合会場に応援に駆けつける姿が目撃されています。
互いにプロフェッショナル!アスリートとモデルの支え合い
新井貴子さんは、ミス日本グランプリを受賞した経歴を持ち、その後単身で海外へ渡りモデルとしてのキャリアを築いてきました。そのストイックな姿勢は、アスリートである稲垣選手とも通じるものがあります。
新井さんは食事面でのサポートも行っており、アスリートフードマイスターの資格取得を目指すなど、稲垣選手のコンディション維持を支えています。一方、稲垣選手も新井さんのモデルとしての活動を尊重し、応援しています。互いに自立し、尊敬し合える関係性が、二人の絆を強くしているようです。
メディアで見せる夫婦仲の良いエピソード
結婚後、二人は夫婦でメディアに登場する機会も増えました。ファッション誌の表紙を飾ったり、ハイブランドのイベントに二人で出席したりと、その絵になる姿は常に注目の的です。
バラエティ番組で夫婦共演した際には、稲垣選手が新井さんに対してデレデレな様子を見せたり、新井さんが稲垣選手の家庭での意外な一面(きれい好きなど)を暴露したりと、仲睦まじい様子が放送されました。「家ではよく喋る」「意外と甘えん坊」といったエピソードからは、心を許したパートナーにしか見せない稲垣選手の素顔が垣間見えます。
義父は元プロ野球選手!スポーツ一家としての繋がり
近鉄バファローズなどで活躍し、打撃コーチとしても名高い宏昌さん。稲垣選手自身も元野球少年だったこともあり、義理の父とのスポーツ談義に花を咲かせているかもしれません。一流のアスリート同士、通じ合う部分が多いのではないでしょうか。まさに華麗なるスポーツ一家の誕生と言えます。
今後の展望と稲垣選手が目指す未来

ベテランの域に入りつつある稲垣選手ですが、その成長意欲は留まることを知りません。これからの稲垣啓太選手はどこへ向かうのか、今後の見どころと目標についてまとめます。
リーグワンでのさらなる挑戦と目標
まずは所属する埼玉パナソニックワイルドナイツでの活躍です。リーグワンは年々レベルが上がっており、世界的なスター選手も続々と参戦しています。その中で、稲垣選手は常に「優勝」を目標に掲げています。
チームの黄金期を支え続ける柱として、スクラムの強化はもちろん、フィールドプレーでも若手に負けない運動量を見せつけることが期待されます。特に、プレーオフなどの短期決戦で見せる勝負強さは必見です。
次期ワールドカップへ向けた想い
2015年、2019年、2023年と3大会連続でワールドカップに出場している稲垣選手。次回のワールドカップ(2027年オーストラリア大会)の時には37歳になりますが、彼の身体のケアやトレーニングへの取り組みを見ていると、4大会連続出場の可能性も十分にあります。
日本代表のフロントロー(FW最前列)は選手層が厚くなってきていますが、稲垣選手の経験値と安定感は依然として代えがたいものです。「選ばれる限りは全力で戦う」というスタンスを貫く彼が、再び桜のジャージを着て世界の強豪とスクラムを組む姿を期待せずにはいられません。
後進の育成やラグビー普及への貢献
自身のプレーだけでなく、ラグビー界全体への貢献も稲垣選手の重要なテーマです。出身校である新潟工業高校のグラウンドが人工芝化される際、多額の寄付を行ったことは有名です。これは「後輩たちに良い環境でラグビーをしてほしい」という強い思いからの行動でした。
また、メディア出演を通じてラグビーの認知度向上に貢献している点も見逃せません。彼がテレビに出ることで、「ラグビーって面白そう」「この選手を応援したい」と思う人が増え、それがラグビー人気の底上げに繋がっています。
ファンが注目すべきこれからの見どころ
これからの稲垣選手のプレーを見る際は、ぜひ「円熟味」に注目してください。若い頃のようなガムシャラなプレーに加え、試合の流れを読んだポジショニングや、相手の嫌がるプレーを選択する賢さが際立ってきています。
また、スクラムを組む直前のルーティンや、トライを取った後のチームメイトとのハイタッチ(笑わないかもしれませんが!)など、細かい所作にも彼の魅力が詰まっています。そして、もし奇跡的にゴールラインを駆け抜けることがあれば、今度こそ「満面の笑み」が見られるかもしれません。その瞬間を楽しみに待ちましょう。
まとめ:ラグビー稲垣啓太選手の魅力は「笑わない」だけじゃない
今回は、「稲垣ラグビー」というキーワードで、日本を代表するプロップ・稲垣啓太選手の魅力を余すところなくお伝えしました。
彼が「笑わない男」と呼ばれるようになった背景には、ラグビーに対する真摯な姿勢と、日本代表としての責任感がありました。スクラムで見せる圧倒的な強さ、80分間走り続ける献身的なプレー、そしてチームの勝利のために体を張り続ける姿こそが、彼の真の魅力です。
また、グラウンドを離れれば、モデルのようなファッションを着こなし、妻・新井貴子さんを大切にする良き夫であり、コーヒーを愛する穏やかな一面も持っています。この「強さ」と「優しさ」、そして「ギャップ」が、多くのファンを惹きつけて止まない理由です。
これからも埼玉パナソニックワイルドナイツで、そして日本代表として、私たちの心を熱くするプレーを見せてくれることでしょう。ぜひスタジアムやテレビの前で、稲垣選手の背中に熱いエールを送ってください。彼の「笑わない」表情の奥にある、熱いラグビー愛を感じ取ることができるはずです。



