ラグビーの試合を観戦していて、審判が笛を吹き「オフサイド!」と宣告する場面をよく見かけるのではないでしょうか。最も頻繁に起こる反則の一つですが、実はその「要件」は状況によって細かく異なり、ベテランのファンでもすべてを即座に判断するのは難しいものです。ボールより前にいてはいけないという基本はありますが、ラックやモール、スクラム、そしてキックの場面では、それぞれ独自のオフサイドラインや解消条件が存在します。さらに、2024年にはキックオフサイドに関する重要なルール改正も行われました。この記事では、ラグビーにおけるオフサイドの要件を、初心者の方にもわかりやすくシチュエーション別に分解して解説します。ルールを知れば、選手たちの駆け引きや試合の流れがより深く理解できるようになり、ラグビー観戦がさらに楽しくなるはずです。
オフサイドの基本概念と成立要件

まずは、ラグビーにおけるオフサイドの最も基本的な考え方から整理していきましょう。サッカーにもオフサイドはありますが、ラグビーのそれは「陣取り合戦」という競技の性質上、少し独特な要件を持っています。最も重要なのは「プレーに参加できる資格があるかどうか」という点です。
「位置」と「関与」が揃って初めて反則になる
ラグビーの大原則として、選手は常に「ボール」または「ボールを持っている味方」よりも後ろに位置していなければなりません。これが「オンサイド(プレー参加可能)」の状態です。逆に言えば、ボールを持っている味方よりも前方にいる状態は、すべて「オフサイドポジション」となります。しかし、この位置にいること自体は直ちに反則ではありません。
オフサイドの反則が成立するための要件は、単に「前にいること(位置)」だけではなく、「その位置からプレーに関与すること(関与)」がセットになって初めて満たされます。具体的には、オフサイドポジションにいる選手がパスを受け取ったり、相手選手にタックルしたり、あるいはボールを拾ったりした場合に笛が吹かれます。
試合中は選手たちが激しく入り乱れるため、瞬間的にオフサイドポジションに立ってしまうことはよくあります。その瞬間に自分が「今はプレーしてはいけない」と認識し、プレーに関与しないように静止したり、手を挙げて意思表示をしたりすることが求められます。まるでその場にいないかのように振る舞う「透明人間」になる必要があるのです。
なぜオフサイドというルールが存在するのか
もしオフサイドというルールがなければ、ラグビーというスポーツの根幹が崩れてしまいます。攻撃側のチームは、相手のゴールライン近くに味方を数人待ち伏せさせておき、そこへ向かってロングパスやキックを放り込むだけで簡単にトライが取れてしまうでしょう。
これでは、屈強なフォワードたちが身体をぶつけ合って陣地を獲得したり、バックスが華麗なステップで相手を抜いたりする醍醐味が失われてしまいます。ボール争奪戦は常にボールのある場所で行われ、全員がボールの後ろからサポートして一体となって前進していく。この秩序を守るために、オフサイドの要件は厳格に定められています。
守備側にとっても同様です。攻撃側の背後にこっそり回り込んで待ち伏せし、パスが出た瞬間に後ろから襲いかかるようなプレーを防ぐため、常にボール(またはオフサイドライン)より自陣側からディフェンスをスタートしなければならないという要件があります。正々堂々と正面からぶつかり合うことを保証するのがオフサイドなのです。
オフサイドポジションにいる選手の義務
自分がオフサイドポジションにいると気づいた時、選手にはいくつかの義務が発生します。基本的には「プレーを妨げない」ことですが、状況によっては「積極的にその場を離れる」ことも求められます。
例えば、自分の目の前にボールが転がってきたとしても、自分がオフサイドの位置にいるなら触れてはいけません。また、相手選手が走ってくる進路を塞いでしまうことも「プレーへの関与」とみなされ、反則の要件を満たしてしまいます。この場合、選手は相手の邪魔にならない場所へ移動するか、少なくともプレーに関与する意思がないことを審判にアピールしなければなりません。
審判は、その選手がプレーに影響を与えたかどうかを厳しく見ています。「プレーに関与しない」という意思表示を明確にしない限り、前方にいる選手は常にペナルティのリスクを背負っているのです。
ペナルティの種類と試合への影響
オフサイドは、ラグビーにおいて「重い反則(ペナルティ)」に分類されます。審判が腕を斜め上に高々と上げたら、それはペナルティの合図です。反則を犯された側のチームには、状況を打開するための大きなチャンスが与えられます。
反則後の選択肢
1. ペナルティキック(ショット)
ゴールポストに向かってキックを蹴り、入れば3点が加算されます。接戦ではこの3点が勝敗を分けることもあります。
2. タッチキック
ボールをタッチラインの外へ蹴り出し、進んだ地点でのマイボールラインアウトから再開します。陣地を大きく挽回できる選択肢です。
3. スクラムまたはタップキック
その地点でスクラムを組むか、ボールをちょんと蹴ってすぐに攻撃を再開します。
たった一度の不用意なオフサイドで、3点を失うピンチになったり、自陣ゴール前まで攻め込まれたりと、試合の行方を左右する大きな代償を払うことになります。だからこそ、選手たちは必死にルールを遵守し、常にオンサイドの位置に戻ろうとするのです。
密集戦(ラック・モール)でのオフサイド要件

ラグビーの試合時間の多くは、タックル後の密集戦(ブレイクダウン)に費やされます。この密集には「ラック」と「モール」という2つの形態がありますが、ここでのオフサイドラインの理解は、観戦において非常に重要であり、選手にとっても最も反則を犯しやすい局面です。
ラックにおける「最後尾の足」という境界線
タックルが成立し、地面にあるボールを巡って両チームの選手が組み合っている状態を「ラック」と呼びます。ラックが形成された瞬間、フィールドには目に見えない厳格な境界線「オフサイドライン」が出現します。
このラインの要件は、ラックに参加している「味方チームの最後尾の選手の足」を通る、ゴールラインと平行な線です。守備側の選手(ラックに参加していない選手)は、このラインよりも後ろにいなければなりません。ほんの数センチでもつま先が前に出ていれば、オフサイドの要件を満たしてしまいます。
テレビ中継などで、密集の横で審判が手を横に伸ばして「もっと下がれ」とジェスチャーしている姿を見たことがあるかもしれません。これは、選手たちに正確なオフサイドラインの位置を教え、反則を未然に防ごうとしているのです。
「ゲート」の通過とサイドエントリーの禁止
ラックに参加する場合にも、オフサイドに関連する厳格な要件があります。選手は必ず「ゲート」と呼ばれる正当な入り口から参加しなければなりません。
ゲートとは、ラックの最後尾(自陣側)の幅のことです。横から入る(サイドエントリー)ことや、相手側から回り込んで入ることは禁止されており、これらもオフサイドの一種(あるいは不正な参加)として扱われます。自分の陣地側から、真っ直ぐに相手を押し込む形で参加しなければならないのがルールです。
特に守備側の選手が、ボールを奪いたい一心でラックの真横から手を伸ばしたり、斜めから飛び込んだりするケースがよく見られます。これは「ゲートを通っていない」ため反則となり、ペナルティが課されます。
モールにおけるオフサイドラインの移動
ボールを持った選手が立ったまま味方と相手に囲まれ、塊となって押し合う状態を「モール」と呼びます。モールの場合も、オフサイドラインの基本的な考え方はラックと同様です。
モールに参加している「味方チームの最後尾の選手の足」がオフサイドラインとなります。しかし、ラックと違ってモールは塊ごと前進したり回転したりするため、オフサイドラインも刻一刻と移動し続けます。守備側の選手は、モールが前進してくるのに合わせて、常に下がり続けなければなりません。
もし下がるのが遅れてモールの横に取り残されてしまうと、その時点でオフサイドポジションとなります。その位置からモールを崩そうとしたり、ボールを持っている選手に絡んだりすると、即座に反則を取られます。動くオフサイドラインに合わせてポジショニングを修正し続けることが、モール守備の要件です。
近場のディフェンス「柱」の役割と要件
密集(ラックやモール)のすぐ脇は、攻撃側が「ピックアンドゴー(ボールを拾って密集のすぐ横を突くプレー)」を仕掛けてくる危険なエリアです。守備側はこれを止めるために、オフサイドラインギリギリに立って壁を作ります。この役割の選手を「柱(ピラー)」や「ポスト」と呼びます。
この時、守備側の選手は「飛び出し」のタイミングを計っています。攻撃側のスクラムハーフや選手がボールを持ち出した瞬間に前に出てタックルをしたいのですが、ボールが出る前に動いてしまうとオフサイドになります。
審判との我慢比べのような状況です。攻撃側はフェイントを入れて守備側を誘い出し、オフサイドを誘発させることもあります。密集周辺での数センチ、コンマ数秒の攻防は、ルールを知ると非常にスリリングに見えてきます。審判が「ボールアウト!(ボールが出た)」と叫ぶ瞬間まで、彼らは見えない線に縛られているのです。
セットプレー(スクラム・ラインアウト)でのオフサイド要件

試合の再開方法であるスクラムとラインアウト。これらは静止した状態から始まるため、オフサイドラインの位置が明確に定められています。バックスの選手たちがどこに待機しているか、その整然としたラインに注目してください。
スクラム時のバックスに課される5メートルルール
スクラムが組まれた時、スクラムに参加していないバックスの選手たち(スタンドオフやセンター、ウイングなど)には、明確な待機場所が指定されています。そのラインは、スクラムの最後尾(通常はナンバーエイトの足)から「5メートル後方」です。
攻撃側も守備側も、この5メートルの距離を保たなければなりません。スクラムは押し合いによって動くため、スクラム自体が前後に動けば、この5メートルラインも連動して動きます。選手たちはスクラムの動きを見ながら、常に5メートルの距離をキープし続ける要件があります。
スクラムからボールが出た瞬間にこのラインは解消され、選手たちは前進することができます。もしボールが出る前に5メートルラインを超えてしまうと、オフサイドとなります。
スクラムハーフ(SH)特有のオフサイドライン
スクラムにボールを投入し、指示を出すスクラムハーフ(背番号9)は、他の選手とは異なる特別なオフサイドラインを持っています。攻撃側と守備側で要件が異なります。
ボールを投入した側のスクラムハーフは、ボールがスクラムの中にある間、ボールの動きに合わせて移動できますが、相手側のスクラムハーフよりも前に出ることはできません(通常はボールの位置が基準)。
一方、守備側のスクラムハーフには選択肢があります。一つは、ボールのそばについてプレッシャーをかけること。この場合はボールの位置を超えてはいけません。もう一つは、スクラムから離れてバックスと同じ「5メートルライン」まで下がり、守備を固めることです。自陣深くのピンチの場面では、5メートル下がって防御ラインを厚くする戦術が取られることもあります。
ラインアウト参加者以外の10メートルルール
タッチラインからボールを投げ入れるラインアウトでは、参加するフォワード以外の選手(主にバックス)は、ラインアウトの列(マークオブタッチ)から「10メートル」離れなければなりません。
この「10メートル」という距離はかなり広いため、攻撃側にとってはパスを回して攻めるための大きなスペースとなります。逆に守備側にとっては、相手までの距離が遠いため、タックルにいくまでにスピードを乗せる必要があります。10メートルラインを超えて前進してしまうタイミングが早すぎると、オフサイドとなります。
審判はラインアウトの形成時に、バックスの選手たちに対して「10メートルバック!」と声をかけ、正しい位置まで下げさせることがよくあります。
セットプレー終了とオフサイド解消の瞬間
スクラムやラインアウトにおけるオフサイドラインが消滅するのは、セットプレーが「終了した」とみなされる瞬間です。これにはいくつかの明確な要件があります。
これらの状況になった瞬間、10メートル後方に待機していた選手たちは一斉に前に出ることができます。特にボールが15メートルラインを越えるロングスローの場合、守備側のバックスはボールがラインを越える瞬間を見計らって猛ダッシュをかけます。このスタートのタイミングが勝負を分けることもあります。
キックプレーにおけるオフサイドと最新ルール

現代ラグビーにおいて、キックを使った戦術は非常に重要です。しかし、このキックに関するオフサイドの要件は最も複雑で、かつ2024年に「デュポン法」対策と呼ばれる大きなルール変更があった部分でもあります。
キッカーより前にいる選手の義務
味方選手がボールを前方にキックした瞬間、そのキッカーよりも前にいる味方選手は全員「オフサイドポジション」になります。この状態になった選手には、絶対にやってはいけないことがあります。それは「ボールに向かって前進すること」です。
彼らはプレーに関与できないだけでなく、その場で立ち止まるか、あるいは後ろに下がる必要があります。もしキッカーより前にいた選手が、そのままボールを追いかけて走り出してしまうと、即座にオフサイドの反則となります。これを防ぐため、選手たちは手を挙げて動きを止めるのです。
「10メートルルール」の厳格な適用
キックされたボールが落下する地点、または相手選手がボールをキャッチする地点の周囲には、仮想的な「10メートル」の範囲が設定されます。キックした時に前方にいて、かつこの落下地点から10メートル以内にいるオフサイドプレイヤーは、「プレーに関与しない」だけでは不十分です。
彼らは直ちに、ボールの落下地点から10メートル以上離れるように「後退」しなければなりません。これを怠ってその場に留まったり、うろうろしていたりすると、プレーに直接関わっていなくても反則を取られます。これが通称「10メートルルール」です。相手がキャッチするのを邪魔しないよう、物理的に距離を取る義務があるのです。
2024年7月改正「デュポン法」対策とは
ここが最新の重要ポイントです。これまで(2024年6月以前)は、キックオフサイドの状態にある選手も、ボールを持った相手選手が「5メートル走る」「パスをする」「キックを蹴る」といった行動をすると、自動的にオフサイドが解消され、プレーに参加できるようになっていました。
この旧ルールの隙を突いたのが、フランス代表のアントワーヌ・デュポン選手らです。互いにロングキックを蹴り合う際、フィールド中央にいる選手たちがわざと動かず、相手が5メートル動くのを待ち伏せしてからディフェンスをするという戦法が横行しました。これにより試合の動きが停滞し、観客からも不評を買いました。
そこで2024年7月から、この問題を解消するためのルール改正が施行されました。現在は以下のように要件が厳格化されています。
【重要】最新の改正点(通称:デュポン法対策)
キックオフサイドの選手は、相手選手が5メートル走ったりパスをしたりしても、オンサイドにはなりません。
オフサイドプレイヤーが再びプレーに参加するためには、以下のどちらかの要件を自力で満たす必要があります。
1. 自ら後退して、オンサイドの味方(キッカーなど)の後ろに戻る。
2. オンサイドの味方(キッカーなど)に追い越してもらう。
つまり、「待ち伏せ」はもうできません。オフサイドの位置にいる選手は、どんなに疲れていても、一度後ろに戻るか、味方が追い越してくれるのを待つ努力をし続けなければならなくなりました。これにより、キック合戦中も選手たちが絶えず動き続ける、ダイナミックな展開へと変化しています。
「ロイタリング」への厳しい視線
プレーの流れの中で、自陣に戻るのをサボって前方に残っている選手のことを「レイジーランナー(怠け者の走者)」と呼び、その行為を「ロイタリング」と言います。
今回のルール改正により、このロイタリングに対する判定も厳しくなりました。ただ立っているだけでも、プレーに参加できる位置に戻ろうとする意志(後退する努力)が見られなければ、ペナルティを取られる可能性があります。キックの応酬時には、ボールの行方だけでなく、ボールがない場所で懸命に戻ろうとする選手たちの動きにも注目してみてください。彼らがサボらずに戻っているかどうかが、反則を取られないための重要な要件となっているのです。
オフサイド解消と観戦の楽しみ方

ここまで見てきたように、オフサイドは「やってはいけないこと」であると同時に、選手たちが常に意識しなければならない戦術的な要素でもあります。最後に、オフサイドが解消されるプロセスと、それを踏まえた観戦のポイントをまとめます。
オンサイドへ復帰するためのアクション
一度オフサイドポジションになってしまっても、適切な手順を踏めば「オンサイド(プレー参加可能)」の状態に復帰できます。この復帰プロセスこそが、ラグビーの動きを複雑かつ面白くしています。
最も基本かつ確実な方法は、「自分自身で走って戻る」ことです。味方のオンサイドの選手(ボールを持っている選手や、最後にボールをプレーした選手)の後方まで下がれば、その瞬間にオフサイドは解消されます。試合中、選手が「僕は戻っています!」とアピールしながら自陣方向へ走っているのはこのためです。
また、「味方に追い越してもらう」ことも有効です。キックを蹴った選手が全力で前へ走るのは、ボールを追うためだけでなく、前方にいる味方を追い越して「オンサイド」にし、戦力として復帰させるためでもあります。これを「ギャップを埋める」動きとも呼びます。
アドバンテージとオフサイド
審判がオフサイドを見つけても、すぐに笛を吹かないことがあります。これは「アドバンテージ」を見ているからです。
反則をされた側のチームが、そのままプレーを続けた方が有利になる場合、審判は笛を吹かずにプレーを流します。もしその攻撃が失敗すれば、時間を巻き戻してオフサイドの反則地点から再開します。審判が片手を横に出し続けているときは「アドバンテージ中」の合図です。「オフサイドがあったけど、チャンスだから続けてごらん」というメッセージです。
このアドバンテージが解消される(=十分な利益を得たとみなされる)と、審判は「アドバンテージオーバー」と宣言し、試合はそのまま続行されます。
「アクシデンタルオフサイド」の存在
稀なケースですが、プレー中に偶然、前にいる味方にボールが当たってしまうことがあります。例えば、タックルされてこぼれたボールが、たまたま前にいた味方にぶつかるような場合です。
意図的でない場合、これは「アクシデンタル(偶発的)オフサイド」と呼ばれ、ペナルティキックではなく「スクラム」での再開となることが多いです。重い反則ではなく、不運な事故として扱われるわけです。ただし、これを意図的にやったと判断されれば、通常のペナルティとなります。
観戦時の注目ポイント
オフサイドのルールを理解すると、選手たちの動きの意味が見えてきます。
- 密集の横で、守備側の選手が審判の顔色を伺いながらジリジリと前に出ようとする姿。
- キックの後、前方にいる選手たちが一斉に後ろを振り返り、手を挙げて戻り始める姿。
- スクラムハーフが相手のオフサイドをアピールしながらパスを出す駆け引き。
これらはすべて、見えない「オフサイドライン」を巡る攻防です。このラインが見えるようになれば、ラグビー観戦のレベルが一段上がり、試合の緊張感をよりリアルに感じられるようになるでしょう。
まとめ
ラグビーにおけるオフサイドの要件は、シチュエーションごとに細かく設定されていますが、その根底にあるのは「公平な陣取り合戦を行う」という精神です。最後に、この記事で解説した要件のポイントを振り返ります。
1. 基本要件は「位置」と「関与」
ボールより前にいること自体は反則ではありませんが、その位置でプレーに関与するとオフサイドとなります。透明人間のように振る舞うことが求められます。
2. 密集戦のラインは「最後尾の足」
ラックやモールでは、味方の最後尾の足がオフサイドラインです。ここを超えて横から入ることはできません。モールの移動に合わせて下がり続ける必要があります。
3. セットプレーには距離の規定がある
スクラムではバックスは5メートル、ラインアウトでは参加しない選手は10メートル下がる必要があります。セットプレー終了の合図まで、この距離を守る義務があります。
4. キック時のルール改正に注意
2024年の改正により、キックオフサイドの選手は相手のプレーによってオンサイドになることがなくなりました。自ら戻るか、味方に追い越される必要があります。
オフサイドは単なる反則ではなく、守備側の規律と攻撃側のチャンスメイクが交錯する重要な要素です。次に試合を見る際は、ボールだけでなく、ボールがない場所で懸命にラインを守ろうとする選手たちの動きにもぜひ注目してみてください。

