タグラグビーのルール解説!初心者でも安心の基礎知識

タグラグビーのルール解説!初心者でも安心の基礎知識
タグラグビーのルール解説!初心者でも安心の基礎知識
用具・入門・練習

「タグラグビー」というスポーツをご存じでしょうか。ラグビーの楽しさはそのままに、激しい身体接触(タックル)をなくした、誰でも安全に楽しめるボールゲームです。小学校の体育の授業で採用されることも増えており、子どもから大人まで幅広い世代で親しまれています。「これから始めるけれど、ルールがよくわからない」「子どもに教えたいけれど、専門用語が難しそう」といった不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、タグラグビーの基本的なルールから、試合中に気をつけたい反則、そしてゲームをスムーズに進めるためのポイントまで、初心者の方にもわかりやすく丁寧に解説していきます。難しい用語には補足を入れながら進めますので、ラグビーの経験がない方でも安心して読み進めていただけます。ルールをしっかりと理解して、タグラグビーの魅力を存分に味わいましょう。

タグラグビーの基本ルールとは?得点やパスの仕組み

タグラグビーは、楕円形のボールを使ってゴールを目指す陣取りゲームです。まずは、ゲームの勝敗を決める得点の入り方や、このスポーツ最大の特徴である「タグ」の使い方、そしてボールをつなぐためのパスのルールについて解説します。

トライで得点が入る仕組み

タグラグビーにおける得点は「トライ」と呼ばれます。攻撃側のプレイヤーがボールを持って走り、相手陣地の奥にあるゴールラインを越えたエリア(インゴール)までボールを運びます。そこでボールを地面にピタリと置くことで、初めて得点が認められます。サッカーやバスケットボールのようにボールをゴールに投げ入れたり蹴り込んだりするのではなく、自分自身がボールを持ってインゴールまでたどり着かなければならないのが大きな特徴です。

1回のトライにつき、通常は1点が入ります。ボールを置くときは、投げ捨てたり転がしたりせず、しっかりと手でコントロールして地面につけることが大切です。勢い余ってボールを落としてしまうと、得点にはなりません。初心者のうちは、ゴールラインを駆け抜ければ得点とする簡単なルールで遊ぶこともありますが、基本的には「ボールを地面に置く」までがワンセットだと覚えておきましょう。仲間と協力してパスをつなぎ、ディフェンスのいない隙間を見つけて走り込み、トライを決めた瞬間の喜びは格別です。

「タグ」を取られたらどうする?

このスポーツの名称にもなっている「タグ」は、プレイヤーの腰にマジックテープで取り付けられたヒモ状の用具のことです。すべてのプレイヤーは、腰の左右に1本ずつ、計2本のタグを装着して試合に臨みます。一般的なラグビーでは相手を止めるためにタックルを行いますが、タグラグビーではこのタグを取ることがタックルの代わりとなります。

ボールを持って走っているプレイヤーが、守備側のプレイヤーにタグを取られた場合、その時点で「タックル成立」とみなされます。タグを取られたプレイヤーは、それ以上走って前進することができません。すぐに立ち止まり、味方のプレイヤーにボールをパスしなければならないのです。一方、タグを取った守備側の人は、取ったタグを頭上に掲げて「タグ!」と大きな声でコールします。これにより、周囲のプレイヤーや審判にプレーが止まったことを知らせます。その後、タグは相手に手渡しで返却し、再び装着してからゲームに復帰します。

パスのルールと「前に投げられない」理由

タグラグビーおよびラグビー全般における最も重要なルールの一つが、「ボールを前に投げてはいけない」というものです。パスは必ず、自分よりも後ろにいる味方、もしくは真横にいる味方に対して行わなければなりません。もし誤って自分より前方に投げてしまうと、「スローフォワード」という反則になり、相手ボールとなってしまいます。

なぜ前に投げてはいけないのでしょうか。それは、ラグビーが「ボールを持って前に進む陣取りゲーム」だからです。もし前にパスができれば、ボールを遠くへ放り投げるだけで陣地を稼げてしまい、走って突破する面白さが失われてしまいます。後ろにしかパスができないからこそ、ボールを持っていないプレイヤーがボールキャリア(ボールを持っている人)を追い越すように走り込んだり、横に並んでサポートしたりといったチームプレーが生まれるのです。初心者のうちは、焦るとつい前に投げたくなるものですが、「パスは後ろへ」を合言葉に練習してみましょう。

よくある反則(ペナルティ)を覚えよう

スポーツにはルールを守ることで安全と公平性が保たれます。タグラグビーにもいくつか禁止されているプレーがあり、これらを理解しておくことでゲームがより楽しくなります。ここでは、初心者がやってしまいがちな反則を中心に、その内容と対処法を詳しく見ていきましょう。

ノックオンとスローフォワード

ボールの扱いに関する代表的な反則が「ノックオン」と「スローフォワード」です。これらはどちらも、ボールを前に進めてしまった場合に適用されます。まず「ノックオン」とは、パスを受け損ねたり、持っているボールを落としたりして、ボールが自分の体より前方に転がってしまう反則のことです。手や腕に当たって前に落ちた場合に適用されますが、後ろに落ちた場合は反則にはならず、そのままプレーを続けられます。

次に「スローフォワード」は、先ほども触れましたが、意図的にボールを前方に投げてしまう反則です。自分たちが攻めている方向(相手ゴールライン側)にボールが移動するパスはすべてこれに当たります。これらの反則が起きた場合、プレーは一度中断され、その地点から相手チームの「フリーパス」によってゲームが再開されます。初心者の試合では頻繁に起こる反則ですが、失敗を恐れずにボールに触れ、少しずつ感覚を掴んでいくことが上達への近道です。

オフサイド(待ち伏せ禁止)

「オフサイド」は少し複雑に感じるかもしれませんが、簡単に言えば「待ち伏せをしてはいけない」というルールです。守備側のプレイヤーは、攻撃側と常に正対して守る必要があります。具体的には、ボールを持っている攻撃側のプレイヤーよりも自分たちのゴール側にいなければなりません。

特に注意が必要なのが、タグが取られた直後の場面です。タグが取られた地点には見えない境界線(オフサイドライン)が引かれたと考えます。守備側のプレイヤーは、このラインよりも自分たちのゴール側に戻ってからでないと、次のプレーに参加したり、パスをカットしたりすることができません。もし戻らずに攻撃側のパスを邪魔したりすると、オフサイドの反則となります。このルールがあることで、攻撃側はタグを取られた後もスムーズにパスをつなぐことができ、守備側も整列して組織的なディフェンスを行うようになります。

ぶつかり合いは禁止(コンタクトプレー)

タグラグビーの最大の特徴は「安全性」です。そのため、身体同士が強く接触するプレーは厳しく禁止されています。これを「コンタクト」や「チャージ」と呼びます。例えば、攻撃側のプレイヤーが守備側の選手に体当たりをして無理やり突破しようとしたり、守備側が相手を捕まえようとして体を押さえつけたりすることは反則です。

また、タグを取ろうとする手を払いのけたり、タグを守るために手で隠したりする行為も禁止されています。これを「タグガード」と呼びます。さらに、守備側が両手を広げて壁のように立ちはだかることも、衝突の危険があるため禁止されている場合があります。お互いに身体が触れ合わない距離感を保ちながら、ステップやパスワークで相手をかわしていくのがタグラグビーの醍醐味です。安全第一を心がけ、相手を怪我させないプレーを徹底しましょう。

タグに関連する反則(オーバーステップなど)

タグを取られた後の動きにもルールがあります。攻撃側のプレイヤーがタグを取られた際、すぐに止まれずに3歩以上走ってしまうと「オーバーステップ」という反則になります。タグを取られたら、できるだけその場で直ちに停止し、パスを行う姿勢に入らなければなりません。勢いよく走っていると急には止まれないものですが、3歩という目安を意識して減速することが求められます。

もしタグを取られたのに気づかずに走り続けてトライをしたとしても、その得点は認められません。元の場所に戻って相手ボールでの再開となります。

また、守備側が取ったタグを地面に投げ捨てたり、遠くに放り投げたりする行為もマナー違反であり、反則とみなされることがあります。取ったタグは必ず相手に手渡しで返すのがルールです。これらのルールは、ゲームの流れを止めないだけでなく、お互いに気持ちよくプレーするために設けられています。タグを取られたら「マイボールではなくなるかもしれない」というピンチですが、冷静に止まって味方につなぐことが大切です。

試合の始め方と進め方

ルールを覚えたら、実際にどのような流れで試合が行われるのかを確認しましょう。コートの広さや人数の設定、試合開始の合図、そして得点が入った後の再開手順など、ゲーム進行に必要な知識をまとめました。

コートの広さと人数の目安

タグラグビーのコートは、小学校の体育館や校庭の広さに合わせて柔軟に設定できます。公式な大会などで使用される標準的なサイズは、縦30メートル、横20メートル程度です。バスケットボールのコートをそのまま利用することも多く、ラインが既に引かれているため準備が簡単です。広すぎると守備が追いつかずに攻撃側が有利になりすぎますし、狭すぎるとぶつかる危険性が増えるため、プレイヤーの年齢や体力に応じて調整します。

1チームの人数は、コート上に4人から5人が一般的です。少人数で行うことで、一人ひとりがボールに触れる機会が増え、運動量も確保できます。交代は自由に行えることが多く、疲れたら休んでまた戻るといった運用も可能です。4対4や5対5が基本ですが、初心者の練習などでは人数を減らしてスペースを広く使い、走りやすくする工夫もよく行われます。

フリーパスでのスタート

試合は、じゃんけんなどで最初に攻撃するチームを決め、コートの中央(ハーフウェイライン)からの「フリーパス」で始まります。サッカーのキックオフに似ていますが、タグラグビーではボールを蹴ることは禁止されています。フリーパスとは、ボールを持ったプレイヤーがその場から動かずに、近くにいる味方にパスを出すプレーのことです。

このとき、守備側のチームはボールのある位置から5メートル以上離れていなければなりません。攻撃側は、レフリーの「プレー」などの合図とともにパスを出し、受け取ったプレイヤーが走り出すことでゲームが動きます。フリーパスは試合開始時だけでなく、反則があった後の再開時にも行われます。反則があった地点から、反則を犯していない側のチームがフリーパスを行います。このときも守備側は必ず5メートル下がる必要があります。

得点後の再開方法

見事にトライが決まり得点が入った後は、どのようにゲームを再開するのでしょうか。タグラグビーでは、トライを決められた側(点を取られたチーム)がボールを持って、センターラインからのフリーパスで再開します。つまり、得点が入るたびに攻守が交代し、公平に攻撃のチャンスが回ってくる仕組みになっています。

このルールのおかげで、一方的な展開になりにくく、どのチームも攻撃を楽しむことができます。トライをしたチームは、速やかに自陣に戻り、守備の準備を整えなければなりません。喜びすぎて戻るのが遅れると、相手チームが素早くフリーパスを始めてしまい、いきなりピンチになることもあります。得点後は気持ちを切り替えて、次のプレーに備えることが大切です。

必要な用具と準備

タグラグビーを始めるために必要な道具はシンプルですが、それぞれに選び方や使い方のポイントがあります。安全かつ快適にプレーするために、適切な用具を準備しましょう。

タグベルトとタグ

タグラグビーに欠かせないのが「タグベルト」と「タグ」です。タグベルトは伸縮性のある素材やナイロン製で、腰にしっかりと巻き付けます。緩すぎると走っている最中にずり落ちてしまいますし、きつすぎると苦しいので、ウェアの上から適度なフィット感で装着します。このベルトの左右両側に、面ファスナー(マジックテープ)が付いており、そこにタグを貼り付けます。

タグはビニール製や布製のリボン状のもので、幅5センチ、長さ37センチ程度のものが一般的です。色は赤、青、黄、緑など鮮やかなものが多く、チームごとに色を分けて使用します。タグが古くなって面ファスナーの粘着力が弱まると、走っているだけで落ちてしまったり、逆に強すぎてなかなか取れなかったりすることがあります。定期的に状態をチェックし、消耗している場合は交換することをおすすめします。

ボールの種類(サイズ)

使用するボールはラグビーボールと同じ楕円形ですが、タグラグビー専用のものが販売されています。通常のラグビーボールよりも表面が滑りにくく加工されていたり、当たっても痛くないように少し柔らかめの素材で作られていたりと、初心者や子どもでも扱いやすい工夫が施されています。

サイズには種類があり、小学生以下は「3号球」、小学校高学年から大人は「4号球」を使用するのが一般的です。手の大きさに合わないボールを使うと、パスやキャッチが難しくなり、ノックオンなどのミスが増える原因になります。適切なサイズのボールを選ぶことで、パスを投げる際の回転がかけやすくなり、ゲームの質も向上します。空気圧も重要で、パンパンに入れすぎず、少し指で押せる程度に調整するとキャッチしやすくなります。

服装とシューズの注意点

服装は、動きやすいスポーツウェアであれば基本的に何でも構いません。ただし、タグを取り合う際に指が引っかからないよう、ポケットのないパンツや、ポケットをテープで塞いだものを着用することが推奨されます。また、フード付きのパーカーなどは、フードを掴まれてしまう危険性があるため避けたほうが無難です。シャツはパンツの中に入れる(タックインする)ことで、タグベルトが隠れず、スムーズにタグを取れるようになります。

シューズに関しては、体育館で行う場合は室内用シューズ、校庭やグラウンドの場合は運動靴を使用します。サッカーやラグビー用のスパイクを履く場合、金属製のポイント(スタッド)がついているものは危険なため禁止されていることがほとんどです。樹脂製のポイントがついた固定式スパイクか、通常のランニングシューズを選びましょう。安全性を最優先に考えた服装選びが大切です。

初心者や指導者が知っておきたいポイント

タグラグビーはルールが易しいとはいえ、実際にプレーしてみると戸惑う場面も出てきます。ここでは、プレイヤーが安全に楽しむためのマナーや、指導者が子どもたちに教える際に役立つ工夫、チームワークを高めるためのポイントを紹介します。

安全に楽しむためのマナー

タグラグビーの基本精神は「相手を尊重すること」です。コンタクトプレーがないとはいえ、夢中になると接触が起きる可能性はあります。例えば、ボールを追うあまり周りが見えなくなり、味方同士でぶつかってしまうこともあります。常に周囲を確認し、無理なプレーを避ける意識を持つことが大切です。

また、タグを取った際に「タグ!」と大きな声でコールすることは、ルールであると同時にマナーでもあります。声が出ないと、攻撃側はタグを取られたことに気づかず走り続けてしまいますし、周囲も状況が把握できません。そして、取ったタグを丁寧に手渡して返す行為には、「ナイスプレー」「ありがとう」という互いへの敬意が込められています。こうした小さな所作を大切にすることで、ゲームの雰囲気は格段に良くなります。

全員が楽しむための工夫(4回ルールなど)

初心者が混ざるゲームや、学校の授業などでよく採用されるのが「4回ルール」などの特別ルールです。通常のルールでは、タグを取られてもパスをつなげば攻撃権はずっと継続します。しかし、これだと上手なチームや選手がずっとボールを持ち続けてしまい、守備側がなかなか攻撃に転じられないことがあります。

そこでおすすめなのが、「1回の攻撃でタグを4回取られたら攻守交代」というルールです。

これにより、攻撃側は「4回捕まる前にトライしなければ」という緊張感が生まれ、パスを積極的に使うようになります。守備側も「頑張って守ればボールが回ってくる」というモチベーションにつながります。また、特定の選手ばかりがボールを持つことを防ぐために、「トライをする前に必ずチーム全員が一度はボールに触る」といったルールを追加することもあります。レベルや目的に応じて柔軟にルールを調整できるのも、タグラグビーの魅力の一つです。

チームワークを育む声かけ

タグラグビーは、ボールを持った人だけではトライを取ることができません。タグを取られた瞬間にパスを出せる味方が近くにいなければ、攻撃は手詰まりになってしまいます。そのため、ボールを持っていない人の動き(オフ・ザ・ボール)と声かけが非常に重要です。

「右にいるよ!」「後ろについたよ!」といった具体的な指示の声が飛び交うチームは、パスがスムーズにつながります。指導者の方は、ボールを持っている子だけでなく、周りでサポートしている子を積極的に褒めてあげてください。「今の位置取り、すごく良かったね」「声が出ていたからパスが通ったね」といったフィードバックが、チーム全体の連携意識を高めます。一人ひとりが役割を持ち、声を掛け合ってトライを目指す過程こそが、タグラグビーを通じたコミュニケーション能力の向上につながります。

まとめ

まとめ
まとめ

タグラグビーのルールについて、基本から反則、ゲームの進め方まで詳しく解説してきました。このスポーツは、ラグビーの持つ「ボールを持って走る爽快感」や「仲間とパスをつなぐ達成感」を、安全かつ手軽に味わえるように設計されています。最後に、今回の記事の要点を振り返ります。

【記事の要点】

基本はトライ:ボールを持ってゴールラインを越え、地面に置けば得点。

パスは後ろへ:自分より前へのパスは「スローフォワード」という反則。

タグはタックルの代わり:タグを取られたらすぐに止まってパスをする。

安全第一:身体接触(コンタクト)や待ち伏せ(オフサイド)は禁止。

準備はシンプル:タグベルトとボールがあれば、少人数から楽しめる。

ルールは一見多く感じるかもしれませんが、実際に体を動かしてみると自然と理解できるものばかりです。まずは「ボールを持って走る」「タグを取られたらパス」「みんなでトライを目指す」というシンプルなところから始めてみてください。失敗を恐れずにプレーすることで、タグラグビーの楽しさがきっと見つかるはずです。ぜひ、仲間や家族と一緒にグラウンドに出て、タグラグビーを楽しんでみてください。

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